(サイコ映画『ザ・バニシング-消失-』のメインビジュアルのパロディ絵です↑)
木綿(ゆう)。 しとやかで従順、「強者に守られる乙女」という概念を体現したかのような、おとなしい少女。
ホタルの幼馴染で、妹分。 タルタロスの貧民街に数いる孤児のひとりであり、なんの力も持たない彼女を、ホタルは兄貴分として、必死に守っていた。 木綿からの呼び方は「ホタルちゃん」。 彼女にとって、ホタルは初恋の相手であった。
その本性は、捕食者。 彼女の本質、精神構造は異常そのもの。 人間のかたちをしているだけの、人ではないなにか。
まず彼女には、狂気がない。 いわゆる「SAN値」という概念が、文字通りないのである。 どのような異常事態に陥ろうとも、びっくりしたり怖がったりすることさえあれ、正気を失うことは決してない。
また、“残虐性や攻撃性に対して、容易に「一線」を越えてしまえる”ことができる。 例えばあなたがバルコニーの手すりに座り、数m下の地面を見て、「ここから飛び降りたらどうなるだろう?」と思うとする。だが多くの人は、思うだけで、実際に飛び降りはしないだろう。 だが木綿は飛び降りる。誰しもが一度は考えしかし行動には移さない、「ここでもし○○したら/しなかったら」を、彼女はあっさり実行する。
例えそれが、どのような悲劇を生じさせようとも。 躊躇いや、良心の呵責、そして後悔を、一切感じずに。 「心に思い描いたのなら、それを実行しない理由はないもんね!」